◆悠久の流れセーヌ

 「世界で一番美しい町は?」と聞かれると私は迷わず「神戸」と答える。自分の生まれ育った町を愛することは自然ではないだろうか。このたび短期間ではあったがパリを訪問することが出来た。それは夢のような素敵な思い出であった。そして芸術を愛する人はみんな答えるであろう。「I love paris!」 世界で一番美しい町といわれるパリ。セーヌ川はその中心を悠々と流れていた。パリの歴史はセーヌ川の中州にあるシテ島にパリシィ人が集落を作ったことに始まる。シテ島の上流に続くサン・ルイ島、ルーヴル美術館、チュイルリー公園、オルセー美術館、コンコルド広場、エッフェル塔、シャイヨ宮、自由の女神像など、セーヌ川および河岸は現在でもパリ市内の観光の中心となっている。

  セーヌ川はディジョンの北西30kmの海抜471mの地点に源を発し、北西に向かってパリを流れ大きな蛇行を繰り返しつつ、大西洋のセーヌ湾へ注いでいる。河口付近では川幅も広くまるで湾のようで、ノルマンディー橋が完成するまでは、20kmほど上流まで遡らなければならなかった。全長780km。フランスではロワール川に続いて第二の長さである。

 パリ市内からセーヌ川を覗いてみると、バトームーシュと呼ばれる観光船が定期的に運行されていた。船上からの目線で見るパリは、また違った景色を提供してくれるであろう。今回の訪問は真冬の時期でもあり次回を楽しみに心の中で約束をした。

撮影2009年冬