◆なんばグランド花月

 「笑う門には福来たる」いつもニコニコと笑顔が絶えない人には、自然に福が集まってくるとの意である。どちらかと言えば私も出来るだけ、笑顔を絶やさないように努力しているつもりなのだが。笑い方にも様々ある。我が家の娘はテレビを見ていても、面白ければ周りにはばかることなく大声を出して笑っている。

 その娘が是非大阪の「吉本新喜劇」を見たいと希望していた。それが今年の正月休みに家族揃って観劇するチャンスに恵まれた。誰もが初めての経験である。大阪ミナミのなんば商店街は正月休みもあってか大変な人通りであった。それはまるでお祭り騒ぎのようであった。

 吉本興業といえば大阪の「お笑い」の殿堂である。そのシンボルが「なんばグランド花月(NGK)」だ。ここでは漫才、落語、演芸、マジックショー、そして吉本新喜劇。公演は年中無休で1プログラムは約3時間。この時間に限っては日常生活のストレスから解放されて、何もかも忘れ素直に笑えるから価値は高い。

 なかでも新喜劇は関西地方では日曜日の午後のテレビでお馴染となっている。ここは40年以上の歴史を誇る舞台劇なのだ。テレビで見るのと実際に見るのではまるで迫力が違う。芝居のストーリーは、うどん屋、喫茶店、旅館等を舞台にドタバタ劇が繰り広げられる。人気俳優持前のギャグ応酬合戦では、観客の笑いは最高潮に達する。そして最後はホロリとさせる人情劇で幕を閉じる。「あ〜!楽しかった。また来ようね」

2008年冬