◆大規模商業施設

 巨大なる航空母艦が丘陵地帯の中に浮かんでいた。私がそのように写ったのは、オープンしたばかりの「神戸北ショッピングセンター」を訪ねた時のこと。ここはこれまで人が入ったことのないような雑木林であった。何もなかった神戸市北区上津台のこの地に、11月18日(土)関西最大級のショッピングセンターが、完成グランドオープンしたのだ。

 そこをスーパー「ジャスコ」を運営する「イオン」が完成させた。ジャスコの店と共にミドリ電化をはじめ163の専門店を誘致して、一大ショッピングモールが形成されている。このようなスタイルは全国では24番目となり神戸では初めて。敷地面積は約17ヘクタール。地上5階。売り場面積は約6万平方メートル。駐車場は4000台。気の遠くなるようなビッグスケールの商業施設だ。 ここは鉄道に接続していないため、車か路線バスで行く以外にない。一部の人にとっては非常に不便な所にある。私もオープン直後の時期に車で行ったが、建物に着くまで約1時間。着いてから駐車場に止めるまでにも多少の時間がかかった。物珍しさも手伝って大変な人出であった。1階から3階までのお店を見て回ったが、端から端まで行くのに大変な距離と時間がかかった。

 大都会の大きな商店街に匹敵する、一つの繁華街が出来たのと同じであるように思えた。どの店も広々として入りやすく、流行の先端を行く明るいインテリアであった。 帰り道の途中にもたくさんの中堅スーパーがあった。そして至る所にコンビニがあり、消費者にとっては便利な時代となった。しかしこれほどまでに店が増えると、経営が成り立っていくのか、人ごとながら心配になってくる。

撮影2006年冬