◆アラビアンナイト?

 大阪湾岸線は、ゆったりとした片側3車線もある快適な有料道路だ。私はこの道を走るのが好きだ。神戸――大阪間は、出来るだけこの道を通るようにしている。南側には広々とした大阪湾が一望できる。北側は美しい緑の六甲山脈が連なっている。神戸からスタートして、芦屋市、西宮市、尼崎市を通って大阪市内に入る。それぞれ特徴のある町並みを、走りながら感じることが出来るのも楽しみだ。

 神戸か大阪市内に入ると、一級河川の淀川を見ることが出来る。ここは川の終点で海と合流する所である。川幅も広く海との境目は全く分からない。更に走ると目を疑いたくなるような、巨大なアラビアンナイトにでも出てくるような、カラフルな建物に驚かされる。「あれは何だろう?」 近くにUSJ(ユニバーサル スタジオ イン ジャパン)のアミューズメントパークがあるだけに、家族が楽しめる施設なのであろうと思っていた。

 え―!あれは廃棄処理施設工場?そう聞かされてとても信じられなかった。この舞洲工場では、焼却施設と粗大ゴミの破砕施設が、併用されている大阪市の建物であった。公害のイメージを持つ建物に、オーストリアのウィーン生まれの芸術家フリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサーに、外観のデザインを依頼した。そして完成したのがこの建物であった。私は素晴らしいイメージチェンジに、新しい大阪のランドマークになると評価している。

 ここ舞洲にはスポーツアリーナをはじめ、野球場、運動広場、テニスコート、それにロッジ、キャンプ場、散策スポット等もある大阪湾に浮かぶ人口島である。

撮影2006年夏