◆オリックス・バファローズ

 延長戦の末、オリックスはソフトバンクに勝利した。4月21日神戸スカイマークスタジアムで行われた試合を観戦したときのことだ。私はオリックスが好きだ。その理由は?それは愛する神戸に本拠地を置くプロ野球チームであるからだ。

 忘れもしない1995(平成7)年1月17日午前5時46分。阪神淡路大震災で地元神戸を始め、歴史上稀にみる6000人を越える尊い犠牲者を出す大災害となった。ありがたくも日本各地より真心からの援助と、温かい声援が数多く届けられた。私も被災者の一人として、今も感謝の気持を忘れないでいる。

 「がんばろうKOBE」の文字が、オリックス選手のユニフォームに縫い付けられていた。当然ながら被災地でのチームの練習にも大きな支障をきたした。しかし名将・仰木監督を中心に、地元神戸の復興を大きくアピールしてくれた。奇跡のドラマはここから始まった。「がんばろうKOBE」の合言葉は、全選手の懸命のプレーを通して、多くのファンの心を捉えた。結果は82勝46敗1分で初のパリーグ優勝。この時だけは敵味方を越えて、誰もがオリックス・ブルーウェーブに、温かい祝福の拍手を贈った。

 翌1996(平成8)年も強いブルーウェーブは期待に応えた。71勝46敗6分で2年連続のリーグ優勝。更に日本シリーズでは読売ジャイアンツと戦い、4勝1敗で念願の初の日本一となった。そしてスーパースターも生まれた。今や世界のイチローである。そして田口壮ともに大リーグで活躍中だ。更に私の大好きなミスターブルーウェーブ・藤井康雄。

 神戸に勇気と希望、そして感動を与えてくれたオリックスに、私は心から感謝をしている。ありがとう!しかし近年弱いオリックス・バファローズで、とても残念でならない。いつの日かあの感動を与えてくれた強いオリックスを信じて、私は今日も応援を忘れない。

撮影2006年春