◆和倉温泉の風呂 

 日本屈指の名旅館は、1200年の歴史を誇る石川県・和倉温泉にあった。一度は泊まってみたい「加賀屋」がそれである。以前家族で和倉温泉に泊まったことがある。加賀屋のすぐ近くにある二流、三流旅館であった。そこで夕食を済ませた後、外へ散歩に出かけた。途中、加賀屋のロビーで短い時間であったが寛がせて頂いた。室内の素晴らしく豪華なインテリアに、贅沢の極みを見る思いがした。その後、すぐに布団に入って寝てしまった。寝てしまえばどこでも同じ。とは負け惜しみの弁なのだ。

  この温泉はその昔、シラサギが傷ついた足を癒したことから発見されたとか。似たような話は全国各地でよく聞かされたことがある。サルが鹿が−−−−。本当でも嘘でもどちらでもいい話なのだが。それにしても日本人は温泉が好きである。温泉には様々な効能があることも事実だが、温泉と聞いただけで身も心もリラックスさせ、癒しを与えてくれるのだ。

  旅館についてまず一風呂。寝る前にもう一風呂。そして目覚めたあとの朝風呂と、3度は入りたいものだ。ここ和倉温泉の湯は食塩泉と聞く。これまでこの種の湯には何度か入ったことがある。特長は何時までも身体がポカポカして、なかなか冷めないという印象を持っている。

  シャワーで済ませる外国の人達に比べて、温泉大国・日本は素晴らしい宝の島である。風呂文化は地域経済発展に大いに貢献している。そして長寿世界一としての日本人の健康にも、大いなる影響を与えているのだ。温泉大好き!お風呂大好き!

撮影2005年 春