◆ハガキから芸術の香り

  ふと空を見上げれば、どこまでも澄みきった美しい青空が広がっていた。爽やかで心地よい風が頬を打つ。暑くもなく、寒くもなく、人間が生きるうえで最適の気候。それが今なのだと身体全身で感じ取れる。桜前線とは逆に毎日のテレビでは、紅葉前線が日本列島を北から南下している情報を伝えている。

 日本は四季を持つ実に恵まれた国である。それぞれの季節に魅力はあるのだが、私はこの歳になってから、秋が最も好きになったようだ。「食欲の秋」、「実りの秋」、「読書の秋」、「スポーツの秋」、そして「芸術の秋」などと言われているが、有意義な秋を楽しみたいと願っている。

 一枚のハガキが無造作に食卓テーブルの上に置かれていた。手にとって見てみると、展覧会の案内であった。

るねさんす93kobe:himeji ふ た り 展                    

 ――水彩とマンガ貼り絵の合奏――
2005年11月8日(火)〜13日(日)
 午前11:00〜18:00まで(最終日 午後5:00まで)
兵庫県民会館 神戸市中央区下山手通4丁目16−3
  Tel:078−321−2131

 ハガキの写真を見る限り、これが水彩とはとても思えない色合いとタッチである。またマンガ貼り絵も、 コミカルで思わず笑がこみ上げてくる楽しいものだ。作品は40点ほどあるとのこと。

 「芸術の秋」だけに、何か芸術に触れるアクションをおこしたいものだ。この一枚のハガキを見て、何か心が豊かになったように思えた。「ふたり展」に行った帰りは、私的には「食欲の秋」も大いに楽しみたいものだ。

 2005年 秋