◆コロンブスとサンタマリア号

 あれは何だろう?大阪湾に一目で異質と分かる舟がゆっくりと航行していた。ヨーロッパ風の歴史を感ずる帆船であった。それはサンタマリア号だと教えてくれた。コロンブスがアメリカ大陸を発見した時に使われた船で、当時の2倍の大きさで復元された観光船だ。

 クリストファー・コロンブス(1451〜1506)はイタリアのジェノバに生まれた船員。コロンブスの頭の中には、これまで東回りであった航路を、反対の西回りで行けば必ずマルコポーロの「東方見聞録」にある、インドや日本の宝庫(金、絹、香辛料等)に到達出来ると信じていた。彼はこの計画をスペインのイザベル女王の賛同を得ることに成功。3隻の舟を率いて大航海の旅へと出発した。その旗艦となったのがサンタマリア号であった。時に1492年のことである。

 その結果は「アメリカ新大陸の発見」となったのだが、彼は発見した場所はインドだと最後まで信じていた。したがって先住民をインデアン、インディオと呼ぶようになった。しかし植民地経営の失敗等で苦難の末、栄光の冒険家としての人生とは裏腹に、最後には誰からも忘れられた人間として、わびしくこの世を去っている。

 神戸メリケンパークには、「コロンブス航海500周年」を記念して、スペインのバルセロナから神戸まで、290日間かけて航海したサンタマリア号の復元帆船が野外展示されている。後世の人達はコロンブスの名を忘れることはなかった。この小さな舟で世界の歴史に輝ける名前を残した彼は偉大であったと。

撮影2005年 春