◆ 名古屋「JRセントラルタワーズ」

 新幹線で東京――大阪・神戸を100回以上往復しているが、途中下車して名古屋で降りたことはこれまで一度もない。それでも名古屋へは大相撲7月場所を始め、仕事のほか経由地として10回以上は訪問している。しかし市内観光などは一度もしたことがなく、町の様子・特色などは全く分からない。また興味を持つほどの魅力も感じなかった。ここ数年前より新幹線で名古屋駅を通過する際、駅ビルに巨大な建物が造られていることに強い関心を持っていた。1999(平成11)年12月20日竣工した。それが「JRセントラルタワーズ」であった。オフィースタワーは地上51階(245m)で、ホテルタワーの方が地上53階(226m)。地下2階〜地上11階までは百貨店の高島屋、東急ハンズ、三省堂書店などがある。その他レストラン街もある。更に51階には有料展望台「パノラマハウス」があり、12階より乗るエレベーターは僅か36秒で運んでくれる。ここからの眺めはまさに絶景であった。名古屋市内は勿論のこと、愛知県下も一望、遠くは伊勢湾、アルプスや御嶽山まで見ることが出来る素晴らしい眺望であった。夜ともなれば星空と壮大な光の海で、ロマンチックな夜を楽しめる。

 ここで面白い比較があるので紹介しよう。タワーズの建物の重さはどれくらい?約57万トンでこれは愛知県、三重県、岐阜県の人口約1,100万人分の体重とほぼ同じ。またタワーズの高さは245m、名古屋テレビ塔は180m、名古屋城は52m。ちなみに新幹線名古屋駅のホームの長さは418m。ゴルフ場での少し短いロングコースにあたる。更に到着本数は一日270本となっている。

 現代の名古屋経済は全国でもトップを走る景気の良さである。その理由は何と言っても地元大手企業のトヨタ自動車の好調な伸びにある。更には全国、全世界から注目し、明春に開幕される「愛知万博」も大きな影響を与えている。こうした勢いはスポーツの世界まで影響し、名古屋ドームの本拠地「中日ドラゴンズ」までが、ペナントレースのトップを走る大変な結果を出している。不思議な現象である。

撮影2004年 夏