◆ 神戸の玄関にあるホテル

 新幹線で旅する人にとって神戸はどんな町であろうと、楽しみにしていたところが全てトンネルの中で何も見えない。ただ「新神戸駅」のみが神戸を見る唯一の場所となっている。しかしそこから見える神戸はほんの一部でしかないのが残念でならない。

 それでも実に素晴らしいロケーションである。中央に「生田川」が流れ、両岸に春ともなれば桜の花で埋め尽くされ、夜にはライトアップされて見る人の心を和ませてくれる。その先を目で追うと遠くではあるが海がはっきりと見える。大阪湾である。

 新神戸駅を降りてすぐ右に見える高層ビルが「新神戸オリエンタルホテル」である。以前ここに「神戸市民病院」があった。しかし神戸ポートアイランドの完成により移転。最新医療システムと共に素晴らしい病院になっている。さてこのホテルは1988(昭和63)年9月に開業している。神戸の中心街より見れば鉛筆型の建物に見え、エレベーターはガラス張りで外を見る事が出来る。ロケーションの良さと豪華さが人気を集めており、経営は「ダイエー」系である。総支配人の谷口道廣氏とは親しく交流を続けている。彼との友好関係から結婚式、各種パーティー、食事、喫茶等、頻繁に利用させて頂いている。

 その他この建物には劇場、ショッピングセンターの専門店もあり、神戸地下鉄「新神戸駅」も乗り入れて極めて交通便も便利である。 しかし不況の波は無常にもここにも押し寄せ、2004年2月に米国に本社を置く「モルガン・スタンレー・レアル・エステイト・ファンド」の100%子会社の傘下になっている。谷口総支配人がそのままおられることは嬉しい限りである。新幹線からの"神戸の玄関"「新神戸オリエンタルホテル」がいつも元気で、我々を迎えてくれますよう心から願っている。

撮影2004年 春